不動産の中古売買では、土地や建物だけでなく付帯する設備も売買の対象になります。
たとえば、「コンロ」「ウォシュレット」「物置」「扉」「エアコン」「カーテン」などです。
売買取引では、付帯設備をめぐるトラブルは少なくありません。
そんなトラブルに巻き込まれないために、売却前に付帯設備について考えてみましょう。
中古売買のトラブルに一つとして、引き渡し時に「エアコンが付いていると思ったのに!」「カーテンをもらえると思っていた!」「物置は撤去してもらえると思っていた」ということがあります。
その原因は、入居中の物件の場合、買主はどの設備を残置して、どの設備を撤去するかすべてを把握し、覚えておくことがむずかしからです。
買主が内覧時に気にしていることは、実際の日当たり、家具の配置、動線などです。
買主は、「この物件を購入しよう!」と意思決定するまでは、残置や撤去する設備まで意識していないのです。
トラブル回避には、正確に付帯設備表を記載すること!
引き渡し時のトラブルを回避するためには、付帯設備表を正確に確認することです。
付帯設備表とは、売買契約時に添付する書類の一つで、物件に付帯する設備の一覧表です。
付帯設備の撤去・残置や不具合・故障を設備ごとに記載します。
確認のタイミングは、売買契約前までに確認することをおすすめします。
記載情報の例
扉・ドア・窓の有無
網戸の有無
下駄箱の有無
エアコンの有無 個数
ロスナイの有無 個数
強制換気の有無 個数
コンロの有無 熱源 口数
レンジフード 有無 個数
カーテンレール 有無 個数
カーテン 有無 個数
暖房設備 有無 個数 熱源
床暖房の有無 個数 箇所
給湯設備 有無 個数 熱源
ロードヒーティング 有無 箇所
取扱説明書の 有無
鍵の本数など
付帯設備表には、上記のようにすべての設備を記載します。
付帯設備に記載してあるものが、引き渡し時に無かった場合、設置の請求をされる可能性があります。
また、付帯設備表に記載していない設備の不具合が見つかった場合、修理の請求をされる可能性があります。
エアコン
理由 エアコンは新居でも必需品で移設ができるため、新居にもっていきたい設備の一つだからです。
網戸の不具合
理由 網戸はたるみがでたり穴が開きやすく、見逃しやすい設備の一つです。
扉
理由 間取りを使いやすくするため、扉を外して生活している場合、紛失したり、不具合がある可能性があります。
鍵の本数
買主は、購入時のマスターキーの本数と引き渡し時のマスターキーの本数を気にします。
複製の鍵を制作している場合、すべての鍵を引き渡すようにしましょう。
補足 新居が決まっていない場合で、エアコンやカーテンなどの残置・撤去が未定の場合は、不動産会社の営業に相談しましょう。
売却物件のために制作した家具やカーテンは、買主に譲ってあげると喜ばれる可能性がとても高いです。
付帯設備表を正確に記載することによって、不要なトラブルを回避できます。
買主は、付帯設備表を基に引っ越しの準備をします。
設置してあるはずの設備が無いと困ってしまい、予定外の出費になります。
気持ちの良い売買取引をするためには、正確な付帯設備表の記載が不可欠です。