最近では夫婦共働きの家庭が多く、マイホーム購入時に共有名義にする方が増えてきました。
共有名義の場合、税金が優遇されるなどのメリットがありますが、その反面デメリットもありますので、理解したうえで検討するようにしましょう。
そこで今回は、夫婦共有名義のメリット・デメリットをお話しさせていただきます。
住宅ローンの組み方は4種類
住宅ローンの組み方には、下記の4つの種類があります。
- 1.夫だけの単独名義にする。
- 2.夫だけの単独名義にするが、妻を連帯保証人にする(収入合算あり)
- 3.夫妻の共有名義にして、妻が連帯債務者になる(収入合算あり)
- 4.夫妻の共有名義にして、それぞれがローンを組むペアローン(収入合算あり)
上記の通り、単独名義は2パターン、共有名義も2パターンあります。
これを踏まえて、共有名義のメリット・デメリットを紹介していきます。
共有名義のメリット
借入可能額を上げることができる。
共有名義にする場合は、夫婦で収入合算することになりますので、住宅ローンの借入可能額をあげることができます。
たとえば、夫の年収300万円で借入可能額が2,500万円だったとしても、妻の年収100万円を合算することによって借入可能額が3,300万円まで上げることができたりします。
※上記2のパターンで、夫の単独名義にするが、妻を連帯保証人にすることで、収入合算できるパターンもあります。
住宅ローン控除が夫婦で受けられる
共有名義にすることで、住宅ローン控除が夫婦それぞれで受けることができます。
住宅ローン控除とは、住宅ローンの残高に応じて、所得税や住民税が控除され、税金が戻ってくるという制度です。
妻の年収が高い場合は、その分、所得税や住民税を多く支払っているはずですから、共有名義を検討してみる価値があります。
譲渡所得の特例を夫婦で受けられる
まだ先の話になりますが、将来売却するときには、夫婦それぞれが譲渡所得の特例を受けることができます。
譲渡所得の特例のなかには「3,000万円の特別控除」というものがあり、マイホームを売却して利益が出た場合でも、3,000万円までは税金が控除されます。
3,000万円の利益が出ることは珍しいかもしれませんが、共有名義だと夫婦それぞれで特例を受けることができますので、もし市場が高騰したときに有利になります。
共有名義のデメリット
団体信用生命保険によるデメリット
単独名義の場合は、もし夫が亡くなった場合は団体信用生命保険により住宅ローンの返済義務がなくなります。
しかし、共有名義の場合は、夫の分だけ支払義務がなくなり、妻の分の支払義務はなくなりません。
登記費用などが高くなる
共有名義にすれば登記費用などが2人分必要になりますので、その分費用がかかります。
売却がしずらい
共有者名義の不動産を売却するには、共有者全員の同意が必要になります。
考えたくないことですが、万が一、離婚した場合は話がまとまらないことも考えられますので、面倒になるかもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか?
共有名義にすることで借入可能額を上げることができますし、税制上の優遇を受けることもできます。
その反面、上記で上げたデメリットもありますので、自分の状況を考慮して検討すると良いでしょう。
何かお困りのことがございましたら、お気軽にお問い合わせください。