マイホームの購入を検討されている方は、現在は賃貸住宅にお住まいの方が多いですが、そこで気になるのが「住宅ローン返済と家賃支払いがかぶるかどうか」です。
結論から言いますと、ケースバイケースによる話にはなりますが、「中古一戸建て・新築建売」と「注文住宅」の場合で大きな違いがあります。
今回は、住宅ローン返済と家賃支払いの二重払いについて、お話しさせていただきます。
住宅ローン返済はいつから始まるの?
住宅ローン返済はいつから始まるの?
住宅ローンの返済は、融資が実行された後(お金を借りた後)から始まります。
返済開始時期は金融機関によって違いがありますが、融資実行の当月または翌月の返済日から返済開始になることが多いです。
たとえば、
- ・融資実行が8月20日で、毎月の返済日が27日の場合、返済開始は8月27日からのケース。
- ・融資実行が8月20日で、毎月の返済日が15日の場合、返済開始は9月15日からのケース。
などがあり、金融機関のルール次第になります。
では、「中古一戸建て・新築建売」と「注文住宅」の違いを見ていきましょう。
中古一戸建て・新築建売の場合
中古一戸建て・新築建売の場合
中古一戸建て・新築建売の場合は、引っ越しのタイミングが重要になってきます。
下記のパターンを見てみましょう。
- ・引き渡し日=融資実行日:8月20日
- ・引っ越し日:8月22日
- ・返済開始日:8月27日
賃貸住宅の家賃は、翌月分を当月末までに支払うルールになっていることが一般的です。
したがって、上記のパターンで行くと、7月末までに8月分の家賃(22日までの日割り)を支払うことになりますので、家賃と住宅ローンはかぶりません。
ただし、引っ越し日が9月に入ると、9月分の家賃が必要になるため、家賃と住宅ローンがかぶります。
このように、引越しのタイミングが重要です。
注文住宅の場合
注文住宅の場合
注文住宅の場合、基本的には建物完成した後に融資実行になりますが、建物完成する前でも融資してくれる銀行があります。
建物完成した後で融資の場合
注文住宅は、下記のように支払いのタイミングが複数回に分かれます。
- ・土地購入代金
- ・工事着手金
- ・中間金(上棟金)
- ・残金(完成引渡金)
住宅ローンが実行されるのは建物完成後になりますから、その前の1.土地購入代金、2.工事着手金、3.中間金などを支払わなければなりません。
その支払いをカバーするのが「つなぎ融資」です。
住宅ローンとは別に「つなぎ融資」を借りて、支払うことができます。
つなぎ融資で完成前の支払いを済まし、完成後に住宅ローンが実行されたら、そのお金でつなぎ融資を完済する仕組みです。
ただ、つなぎ融資には利子も手数料もかかります。
借入金額にもよりますが、それだけで数十万円になることもあります。
その費用を支払わなければなりません。
建物完成する前に融資の場合
金融機関によっては建物完成前でも住宅ローンの融資実行をしてくれるところがあります。
その場合、つなぎ融資が不要になりますが、融資実行後に住宅ローン返済が始まるため、家賃支払いとかぶってしまいます。
建物が完成するまで半年かかるとしたら、その間二重払いになります。
金融機関に相談して返済を遅らすケースもありますが、ただ、毎月利子だけは支払わなければなりません。
元利均等返済では、返済はじめは利子が多いため、それであれば元金も返済していくことを選ぶ方が多いです。
まとめ
まとめ
いかがだったでしょうか?
「中古一戸建て・新築戸建て」の場合は二重支払いを回避することができますが、「注文住宅」の場合は注意が必要です。
二重支払いを避けるためには、専門家の意見を取り入れて資金計画を行った方が上手くいきます。
何がお困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。