刈和野の大綱引きは今から約500年前の室町時代、平将門の一族である長山氏が刈和野に土着し、長山氏の氏神が市場を守護する神「市神」の祭事として大綱引きが始められたと言われています。
毎年2月10日に大仙市刈和野大町通りで行われ、上町(二日町)、下町(五日町)と町を二分して大きさの綱を引き合う伝統行事で、国指定重要無形民俗文化財に指定されています。
引き合いに使われる大綱の長さは雄綱が約64メートル、雌綱が約50メートル、太さはそれぞれ直径約80センチメートル、重さはそれぞれ10トンで国内最大級です。
この大綱引きで上町が勝つと米の値段が上がり、下町が勝つと豊作になると言い伝えられています。
大綱引きで使用する大綱が作り上がるとただちに引き合い会場まで運ばれ、大蛇がとぐろを巻いたような形に積み上げられます。
2つの大綱は大綱引きが行われる2月10日まで7日間飾られます。
浮島神社での神事が終わると上町の雄綱・下町の雌綱がそれぞれ繰り延べられ、長さは約100メートルに達します。
雄綱は男性の象徴である『ケン』となり、雌綱は女性を表した『サバグチ』の形をしています。雄綱の先端を10mほど雌綱に挿入し、雄綱と雌綱を結び合わせます。
大綱が結ばれるとあたりは緊張感と静寂につつまれます。
そして「ジョウヤサノー」の合図と共に綱引きが始まります。
静寂から一瞬でテンションマックスになり、叫びながら一体となって綱を引きます。
提灯をもった人が綱の上に乗り、「ジョウヤサノー」の掛け声にあわせて提灯を振り、それにあわせて綱を引きます。
大綱引きで上町・下町の勝敗によって今年1年の吉凶が決まりますので、観光客を含めた上町・下町の住民は死にもの狂いでお互い綱を引き合います。
大綱引きの結果で勝った町内は本気で喜びをかみしめ、負けた町内は本気で落胆して、悔しがる姿にこの祭りにかける刈和野の人々の思いと祭りの本気度を感じる事が出来ます
大綱引きは地元の住民以外でも気軽に誰でも参加出来ます。
なお、注意点としましては、大綱引きの中心付近は小さいお子さんにはちょっと危ないかもしれないので、小さなお子さんがいる場合は綱の端っこの方が安心して楽しめると思います。
また、綱引きに参加する際は、ズルズルと引きずられるので動きやすい恰好、滑りにくい靴、軍手や手袋もあった方がいいと思います。
大綱引きに参加して、祭りの興奮と一体感と非日常感を楽しんで下さい。
13:50~ 大綱太鼓(西仙北小学校)
14:30~ 祈祷・綱のばし・小綱つけ
18:30~ 大綱太鼓(西仙北太鼓の会)
19:10~ 押し合い
19:50~ 花火打ち上げ
20:00~ 綱合わせ作業
21:00~ 引き合い開始
22:30~ 奉納